かみたかトラトラ日記

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zoom RSS 戦慄の館 血塗られた夜

<<   作成日時 : 2006/10/15 03:15   >>

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トラトラ日記初のR指定?
心臓の弱い方は御注意を・・・。

第一夜 プロローグ

10月13日、金曜日。そう、今から思えばこの日は13日の金曜日であった。
俺は就寝前の読書を終え、そろそろ眠りに就こうかとしていた。時刻は午前2時を回ったところ。かつては草木も眠る丑三つ時と言われた時刻に近づいてきていた。

いつの間にこんな時間に・・・。確かにいつもこれくらいまでの時間まで起きてはいるが、この日は疲れていたこともあって早めに就寝する予定であった。
辺りは不気味なほどに静まり返り、物音ひとつしない。深夜であるゆえに当たり前なのであろうが、あらためて気にすると違和感を覚えるものだ。

そのとき・・・。


もの凄い音が響き渡った。何かがぶつかる音?いや割れた音か?
こんな時間に・・・。尋常ではない。直ぐにでも駆けつけたい衝動を自分の心が無理やり押さえつけていた。まさか泥棒?

しばらく様子を伺いながら、それでも意を決して部屋のドアを開ける。
周囲は何事も無かったかのように相変らず静まり返っている。気のせいだったのだろうか。

俺は静かに廊下を階段に向かって歩き出した。
窓の外を見ると大きな木の枝が風に揺られている。そのシルエットもなんだか不気味だった。

そして階段。俺はただ呆然とその場に立ち尽くした。
俺の目に映った衝撃的な光景とは・・・。

踊り場に飛び散る鮮血。上から踊り場を経て下に至るまで赤い絵の具が撒き散ったようなその凄惨な光景はまさに血の海であった。

「な、なんだこれは・・・」

これはこの後起こる恐怖の始まりに過ぎなかったのである。


第二夜 生存者


脚の踏み場もないほどに飛び散った鮮血。
かなりの出血であろう。傷を負ったのは誰なのだろうか。この館の住人?それとも招かざる侵入者か?

とりあえず下に下りてみることにした。この場に立ち尽くしていても何も解決しない。とりあえず詳しい状況が知りたかった。

恐る恐る階段を下る。鮮血は途切れることなく下へ、下へと続いている。生まれてこの方これほど多くの血が流れている現場に遭遇したことは無い。高まる不安。

一階。
なんとか階段を降り終った私の目に人影が・・・。
誰だ!

それはこの寮の管理人の女性であった。
私同様呆然と立っているその周囲には無数の飛び散ったガラスの破片が・・・。
管理人の横には食堂へと繋がるドアがあるのだが、そのひとつが完全に破壊されていた。

「な、何が起きたのですか??」
俺は彼女に駆け寄った・・・いや、実際は血の池を踏まないようにわずかに空いた隙間を恐る恐る爪先立ちで飛びながらだったためにかなりの時間を要した。しかもちょっとかっこ悪い・・・

しかしこの場で彼女を助けることができれば平成版「めぞん一刻」は現実のものとなろう。
俺は自らの恐怖を押さえ込み彼女に近寄った。

「大丈夫か?」

・・・。

この声は俺の後ろから聞こえてきた。
振り返るとそこにはもうひとりの管理人が。
つまり目の前の管理人の旦那。
そうだ、この建物は夫婦で管理してるんだった。一瞬忘れてた。
平成版「めぞん一刻」早くも終了。

そしてそこで明かされた衝撃の事実とは・・・


第三夜 本当の恐怖

俺は管理人夫妻から事の真相を全て聞かされることになった。

数分前、この建物に住むひとりが食堂から出るときにガラス張りのドアに激突したらしい。食堂のドアのガラスは強化ガラスであり、多少の衝撃ではびくともしない。それがここまで粉々になるからには相当強い激突だったに違いない。

その怪我人は最後の力を振り絞り、自ら救急車を呼び既に病院に運ばれているという。
そしてその怪我人の名前を聞いて俺は更に衝撃を覚えた。

良く知る後輩。以前共にインボイス西武ドームに野球を観戦したこともある人間だ。大丈夫なのだろうか。

しかし今はそれを知るすべは無い。とりあえずこの現場を何とかしなくては。

管理人夫妻は静かに後片付けを始めた。確かにこのまま朝を迎えてはいらぬ不安を住人に与えることになる。少しでも痕跡を消しておかなければならない。それ以前にガラスの破片を片付けておかなくては危険である。

「て、手伝いましょうか・・・」
本来は管理人の仕事なのであろう。時刻は午前2時半を回り俺には明日仕事もある。しかしこの場からこのまま立ち去ることはできなかった。

大丈夫だと一応言われたが、どう考えても二人では荷が重い。俺はタオルを濡らすと床の血痕を拭き始めた。点々と続いた細かい血痕に固まってはいたが、池のように溜まったところはまだ液体だ。目をそむけながら一気に拭く。

完全には固まっていないが一部固まりつつある血液は、ねちょ〜、という微妙なゲル状となって不気味な感触を手に残す。気持ち悪い・・・。そしてとっても恐怖である。

実は私は血が苦手である。
採血のときに注射によって吸い上げられた自分の血を見て失神しそうになったこともあるくらいである。

今回も血を拭く作業は、嘔吐による二次災害を起こさぬように細心の注意をしながらのことであった。

折れそうになる自分の心と闘いながらとりあえず作業を終了した時には時刻は3時を回っていた。長く、そして恐ろしい思いをした夜であった。

管理人夫妻からの説得もあり、俺は自室に戻ることにした。まだやることはあったのだろうが俺も少しは休まないと身体が持たない。数時間後には出勤なのだ。

ベッドに横になるも後輩の容態が気になる。そして洗った手からはまだ何か血の臭いが消えないような気もする。あれだけ大量の血を目の当たりにしたのだ。ある意味気持ちが高ぶっているのも仕方のないことであろう。

「今日は眠れないな・・・」

半分諦めにも似た思いで自嘲気味に苦笑する俺。

数秒後、あっけないくらい簡単に泥のような眠りに就いたことをそのときの俺は知らない・・・





後輩は足を20針も縫う大怪我ではあったが、命に別状は無かった。

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